横須賀市を拠点に、逗子・葉山・鎌倉・湘南・横浜エリアで活動しております、遺品整理・特殊清掃 FUSHAの星野と申します。今のこの仕事を始めるきっかけになったのは妻の仕事でした。妻は訪問美容の仕事をしていて、高齢者の方のお宅を回っているんですが、その中でよく聞くのが、「ゴミが出せない」「片付けたいけど体が動かない」「家の中がもうどうにもならない」という声でした。それを少しずつお手伝いしているうちに、私自身が遺品整理の仕事に出会いました。もともとは大手の営業代行会社で働いていたんですが、知人に頼まれて遺品整理のアルバイトを手伝うようになって、「これは人の人生に深く関わる、本当に意味のある仕事だ」と感じて、独立を決意しました。
今、独立してちょうど3年ほどになります。
現在は横須賀市の双葉(防衛大学のすぐ近く)に、自宅兼事務所を構えて活動しています。そんな現場の人間の目線から、遺品整理について、できるだけ分かりやすく、そして役に立つお話をさせていただければと思っています。
見積もり時に「必ず確認してほしいこと」
遺品整理で相見積もりを取る場合、次に重要になるのが「見積もりの場で何を確認するか」です。
なぜなら、遺品整理は業界全体としてトラブルが非常に多いからです。
私が加盟している遺品整理の業界団体の調査では、遺品整理を依頼した人の約4割が何らかのトラブルを経験しているという結果が出ています。これは決して珍しい話ではありません。とくに多いのが、追加請求のトラブルです。「思ったよりゴミが多かった」「これは別料金になる」「想定外の作業が発生した」こうした理由で、見積もり後に金額が上乗せされるケースが後を絶ちません。そのため、見積もりの段階で以下の3点を必ず確認してください。

① 作業範囲を明確にする
どこからどこまで片付けるのかを、必ず具体的に決めましょう。残す物がある場合は、「これは残す」と明確に伝えることが大切です。「だいたい全部」「そのへん一式」といった曖昧な表現は、後のトラブルの原因になります。見積もりは、必ず作業範囲が特定された状態で出してもらいましょう。
② リサイクル家電の費用を確認する
冷蔵庫・洗濯機・テレビなどのリサイクル家電には、法律で定められた処理費用がかかります。これらがいくらになるのかを、見積もり時点で必ず確認してください。また、見積書の明細にリサイクル料金がきちんと記載されているかも重要です。記載がない場合、後から別請求されるリスクがあります。
③ 見積書は必ず書面で受け取る
口頭での見積もりは絶対に避けてください。メールや郵送など、必ず書面で受け取ることが基本です。さらに可能であれば、見積書に次の一文を入れてもらいましょう。「見積もり以上の追加料金は一切いただきません」ご家族を亡くした直後は、葬儀や相続の対応で心身ともに消耗しています。その状況で「とりあえず全部お願いします」となりがちですが、そこが最も危険なポイントです。見積もりの段階で、必ず条件を明確にしておくことが重要です。
盗難・紛失のリスクと対策
もう一つ、見積もり時に意識していただきたいのが、遺品の盗難や貴重品の紛失リスクです。特殊清掃が必要な現場では、臭いや害虫の問題からご家族が立ち会えないことも少なくありません。その状況を悪用する業者が、残念ながらゼロではないのが現実です。もし見積もりに来た業者が立ち会いを渋るようであれば、その時点で依頼を見直すべきでしょう。当社では、立ち会いが難しい現場については全室に監視カメラを設置し、作業の様子を記録・共有しています。これはお客様を守るためであり、同時に作業スタッフを守る意味もあります。
損害賠償保険への加入を確認する
見積もり時には、業者が損害賠償保険に加入しているかどうかも必ず確認してください。大型家具の搬出作業では、壁や床を傷つけてしまう事故が起こる可能性があります。その際に、きちんと保険で対応できる業者かどうかは非常に重要です。実際には、保険に加入していない業者も少なくありません。万が一のときに泣き寝入りしないためにも、事前の確認が欠かせません。

費用を抑えるためにできること
遺品整理の費用を抑える最も効果的な方法は、物量を減らすことです。可燃ごみ・不燃ごみの分別や、資源回収に出せる物を事前に出しておくだけで、作業量は大きく減ります。すべてを完璧に行う必要はありません。大変な部分は業者に任せ、できる範囲だけ取り組めば十分です。それだけで、費用が2割、場合によっては3割程度下がることもあります。実際に、逗子ハイランドの6LDKの現場では、ご家族が事前にかなり整理してくださったことで、最終的な費用は税込348,000円となりました(買取で約3万円相当を差し引いています)。
生前に決めておくことの重要性
遺品整理は亡くなった後の話ですが、本当は生前に決めておくべきことでもあります。横須賀で対応したゴミ屋敷の遺品整理(約160万円)の現場では、依頼人はお姉さまでしたが、相続人は弟さんでした。支払いの段階で「弟に請求してほしい」と言われ請求書を送付しましたが、入金はされず、最終的にお姉さまが全額を負担することになりました。これは、誰が支払うのかを生前に決めていなかったことが原因です。元気なうちに家族で話し合い、「誰が」「どうやって」支払うのかを決めておくことは、残された家族を守るために非常に大切です。当社では、生前の見積もり取得や、生前契約にも対応しています。その際は弁護士や司法書士と連携し、正式な契約書を作成しています。詳しく知りたい方は、個別にご相談ください。
一般社団法人かながわ終活サポートセンターは各分野で活動する地域密着の専門家たちが集まり、終活にまつわる情報を発信しています。気になるテーマや知りたいことなどありましたら、お気軽にお問い合わせください。講演会や個別相談会も随時行っておりますので、ご自身の終活に役立てていただけたらと存じます。